今日も1位の占いだけ信じて

141文字目からはこっち。

そうあいつはオムライス

チキンライスを卵で包んだ料理、オムライス。

日本生まれでありながら洋食の代表格、オムライス。

朝ごはんでも昼ごはんでも夜ごはんでも美味しいオムライス。

お子様ランチだと旗が立っている、オムライス。

みんな大好き、オムライス。

 

オムライス、中でも家で食べるオムライスが大好きだ。

母親が作るごく普通のオムライス。

どこにでも売っている普通のケチャップと、余りもののご飯で出来ているチキンライス。

具は冷蔵庫次第。スタメンは人参、玉ねぎ、ピーマン、コーン、肉、チーズ。

玉子でチキンライスを包む瞬間の母親は職人の目をしている。

「上手く包めた!」とか「破れちゃった~」とか感想付きで食卓に出てくる。

黄色い玉子に真っ赤なケチャップで名前かワンフレーズ。ときにはニッコリマーク。

ありふれたオムライス。

 オムライスを食べはじめるときにやってくるのが「オムライス、端から食べるか?真ん中から食べるか?」問題。 

端に寄った玉子部分に少量のごはんから食べるか、真ん中にスプーンを入れるか、更に言えば一口目はケチャップの付いたところか付いていないところかも重要だ。

そこからどう食べ進めていくかに人間性が如実に表れる。オムライス占いとかできる。(んじゃないかな~と勝手に思ってる。根拠はない。)

そんな中で未だに分からないのは、オムライスに合わせるべきおかず。

主食とおかずが一体化したオムライスに合わせるおかずは何が正解なのだろう。おかずはいらないのだろうか。オムライスはどこまで食べ進めてもケチャップ味。それがオムライスの持ち味だけれど、一食すべてケチャップ味というのもどうなのだろう…。やはりおかずはあった方が良い気がする。しかし、何を合わせればいいのだろうか。そして今日もおかずは決まらず、オムライスの端の玉子を箸休め代わりにするのだ。

 

外食をするときに「オムライスは食べない」と何度決意したことだろう。

半熟とろとろ卵も、バターライスも、ドミグラスソースも母親のオムライスに敵わないのは分かっている。

どこのオムライスを食べても、「うちのオムライスが一番だな」と思ってしまう。

そう分かっているのに、洋食屋や専門店でオムライスを注文し、「我が家のオムライスを超えられない…」とちょっとだけ後悔する。

 

すっかり前置きが長くなった。「オムライス」という単語がもう20回も出てきた。

なぜ、こんなにオムライスの話をしたかというと、ついに胸を張ってオムライスを頼める日がやってきたからだ。

上野駅エキュート内の「洋食や 三代目たいめいけん」である。

かの有名な老舗、日本橋の洋食たいめいけんの姉妹店で、本店より手ごろな価格で洋食が食べられる。しかも上野駅から出ずに食べられる。

 メニューを開くと、ハンバーグ、コロッケ、カレー、ポークソテー、エビフライ、ハヤシライス、クリームコロッケ……ご飯に合うのに"洋食"って面白いよなぁなどと考えているとオーダーを取りに店員さんがやってくる。

たいめいけんランチひとつ。」

頼んでしまった…!

 

運ばれてきたのはランチサイズのオムライスに、サラダとボルシチ。 

「う、う、うまい……!」

 

外で食べるオムライスにふさわしい。

しっかりチキンライスを包みながらもふわふわの玉子。

何個使ったらこんな風になるんだろう…

チキンライスもしっかり味がついていながらもしつこくない。

ケチャップ味でありながらマイルドで、ご飯なのにしっかり'洋'の味。

一気に半分ほど食べ進めたところでサラダを一口。

これだ……!

さわやかで、ケチャップ味の口の中が一回落ち着く。オムライスに合わせるおかずはサラダでよかったのだ。

ここでボルシチを一口。もしかしたら人生初ボルシチかもしれない。うんまーーーー。

 

ついに1500字を超えてしまったのでそろそろ閉めよう。

チキンライスを玉子で包んだ魅惑の洋食。

そう、あいつはオムライス。

万引き犯に逃げられた

日曜日の20:30、バイト先のコンビニで万引き犯に逃げられた。

”逃げられた”というよりは”捕まえられなかった”の方が正しいかもしれない。

要は、「怪しい」と思った人間に声を掛けられず、防犯カメラを確認したところ黒だった。という話。

 

犯人はすぐ近くの中学校の生徒。

夕方に一度、友人と思しき少年と二人で来店し、お菓子のコーナーなどを見て何も買わずに出て行った。

うちの店では一日に何度も来店する客や何も買わずに出ていく客は珍しくないので、雨宿りか涼みに来たのだろうと,そのときは思っていた。

 

20時を過ぎた頃、再び少年はやってきた。今度は一人で。

肩に掛けたバッグの紐が片方肘まで下がっているのが気になった。

21時のピークタイムに向け、レジ周りの資材やタバコを補充しつつ店内を見回し、少年に目を向ける。

菓子コーナーと、レジからは死角になる奥の通路を何度も行き来している。

ちらりと少年の姿が見えた瞬間、両手におまけ付きウエハースがいくつか握られているように見えた。

手に持つ量にしては多くないか、と思いつつレジに来た客の対応をする。

レジから客が去り、目で少年を探す。菓子コーナーの隣の通路に見えた少年の両手は空だった。

 

おや…?

 

ウエハースを棚に戻すには菓子コーナーのレジから見える位置に来なくてはいけない。

しかし、私がレジ対応をしている間、少年はおそらくこちらから見える位置へは来ていない。

 

ん……???

 

少年がちらりとこっちを見た。

バッグの肩紐がきちんと方にかかっている。

そこはかとない違和感。

 

少年は私の方を見たり、店内をキョロキョロと見回しながら書籍コーナーへ移動。

立ち読みをするように漫画本を一冊手に取った瞬間、

目が合った。

少年は私から目を逸らさずに小さく頭を下げると手に取った漫画本をそのまま棚に戻すとそそくさと店を出た。

 

追いかけようと一歩踏み出した瞬間、レジに客がやってくる。

日曜の夜ということで店員は私と責任者の二人。

私が迷った一瞬で少年は自転車に乗って去っていった。

 

21時過ぎ、店内が落ち着いたタイミングで責任者に防犯カメラの映像をチェックしてもらう。

 両手に持ったウエハースを鞄に入れていた。

 

やられた。

 

あの動きは絶対黒だと思ったのに。

目が合った瞬間に走り出すべきだった。

足払いを掛けてでもとっ捕まえるべきだった。

目が合った瞬間に小さく頭を下げて誤魔化そうとした態度に一層腹が立つ。

 

その後の店の対応について、いちアルバイトの私には分かりません。

 

とにかく、店員は見ています。

なぜなら、盗まれた数百円の損害がいつか店を潰すかもしれないから。

電車で化粧をするひと

毎日電車に乗っていると、月に1度くらいのペースで化粧中の女性を見る。

(別にそれが良いとか悪いとかそんな話をするつもりはないです。)

フェイスパウダーをはたいて、眉を書いて、アイライン引いて、アイシャドウ乗せて、口紅をつけるくらいの工程で済んでてうらやましいくらいに感じている。

今日も左右の眉毛の形が揃わなくて5分近く格闘した私から見ればすごいと思う。

なので、電車が揺れても眉毛はぶれなくて器用だなぁと思ってガン見している。

 

ただ、いつも思う。電車で化粧をしている人って、鏡が汚い。ポーチがよれよれだったり汚れてる。すっかり底が見えたアイシャドウを必死でこそげとってるのどれかが当てはまってる。下手したらフルコンボ

「何年ものの化粧品なんですか…?」

「それ人前で使って恥ずかしくないですか…?」

「アイシャドウが飛んで隣の席のおじさんが嫌な顔してますよ…?」

って聞きたいレベル。

高校生の時、放課後にトイレでチャラチャラした可愛い子が1か月以上取り替えていないであろう黒ずんだパフで化粧を直しているのを見かけたときのことを思い出す。

人は見た目じゃないな…冴えない高校生だった私はしみじみと感じた。ついでに、きっと部屋とかも汚いんだろうとか、見えないところで性格が悪いタイプだろうと勝手に想像してしまう。なので今日も

もし、ファンデが飛んできていやそうな顔をしている隣の席のおじさんが彼氏のお父さんだったら…

仕事の相手だったら…

ご近所さんや親戚だったら…

と勝手に想像すると、他人事ながら心配になってくる。

 

もし息子が連れてきた彼女が、電車でファンデーションを撒き散らしていた人だったら結婚はさせたくない気がする。

営業で来た人がアイラインを引きながら肘がぶつかっても謝らなかった人だったら契約はしたくないかもしれない。

 

マナーとか、モラルとか、そういうはっきりした定義のない心遣いというのは想像力の先にあるのかもしれない。

岡崎体育のCDを買いたい という話。

先週リリースされた岡崎体育のCDアルバム「XXL」が買いたい。

と、しばらく言い続けているのだがなかなか買いに行けないでいる。

 

という話をしたら、「ダウンロードしたから聞けるよ」と言われた。

 

は?

 

ダウンロードしたから聞ける?

 

「それって無料ダウンロードというか…いわゆる…あれだよね?」

落ち着いて聞き返す。

「うん。聞く?」

 

違うんだ。聞きたいとか聞きたくないとかそういう話をしてるんじゃないんだ。

 

「今はいいや。っていうかCD買わないの?」

「別にいいかな。聞けるし。」

 

「あのさ、私は、岡崎体育にお金が払いたいんだよ。」

 

思ったより大きい声が出た。

今度は逆に相手が「は?」って顔をする。

ふぅん。と、小さく言われて会話は終わった。

こいつ、何にも分かってねぇ。

 

”面白い” ”良い” ”すごい” ”好き”

そういう感情が沸いたときに、お金を払いたいという気持ちに直結しないのか。

それとも、その程度の気持ちなのか。

タダで聞けてラッキーとでも思ってるのか。

 

 

いろいろ言いかけて、やめた。

ただ、こいつがミュージシャンになっても絶対CDは買わないと心に決めた。

ならないだろうけど。

 

そんなあたりで、いつか私も名指しで「お金を払いたい」と言ってもらえる仕事ができたらいいなぁと思った。

今日こそCDショップに足を運ぶぞ。

 

推しがこの世に存在した という話。

書こう書こうと思っているうちに随分と経ってしまったが、

4月5日に「社長がラジオで言ったから有言実行!ボイメン47都道府県ツアー」

宮城公演へ行ってきた。

 

一言で言うと「アイドルを浴びてきた」

 

入場待機列からそわそわが止まらない。

行き慣れたはずの仙台darwin...こんな感じだった...?

客層は若い女の子が中心。"一番可愛い私"を準備してきた感がすごい。

デートに行くときよりキメてるんじゃない?みたいな。

darwinは暑いからな~とか考えて着るものをチョイスした私、完敗。

 ゆっくり息をしながら会場のセンター真ん中あたりにそっと立つ。

やばい。もうすぐ始まっちゃうじゃん...?

 

呼吸を整えるためにサイリウムの色を一通り確認。

「これって金?黄色?」なんて声がちらほら聞こえる。

意外と余裕あるぞ私。

それにしても推しの色を振るタイプのやつは初めてだわ。

っていうかこんな本格的なサイリウム初めてだわ。

と、メンバーによる前説。

ファ―――――――――――

前言撤回。余裕なんてなかった。

始まっちゃうよ?あと数分で推しが拝めるよ?

待って。無理。やばい。

のループ。そして、開演。

黄色い歓声が響き渡る。

 

やばい。しんどい。格好良い。

(語彙力どこいった?)

アイドルのライブだ。

(当たり前だよ。)

あぁ...あぁぁぁ...嗚呼...

(カオナシかよ。)

眩しい。眩しすぎる。

 

涙が止まらなかった。

会場中の熱気が、全国ツアーでは飛ばされがちな仙台に来てくれた嬉しさが、

今この瞬間ここにいられる喜びが、推しの尊さが、溢れて止まらなかった。

正直この辺からあまり記憶がない。

推しの姿を精一杯目に焼き付けなければ。

それだけだった。

とにかくキラキラで超格好良かった。

 

あっという間にアンコールまで終わってしまった。

ほんとに2時間あった?まだ10分くらいじゃない?みたいな。

そんな余韻に浸る間もなく2ショ会の列が作られていく。

そしてメンバーの再登場。

 

前もってHPで注意事項を確認したところ、かなり細かく取り決めがあったので

「アイドルってこんな感じなのか~まぁ、秒で流される感じだろうな...」

と思っていた私。

甘かった。

前の方の人を観察してると、写真の前後に軽くメンバーと喋ってる......

ま、まじか。

何を言えばいいんだ...

2時間ですっかり退化した脳みそをフル回転させる。

仙台に来てくれてありがとう?

今日のライブの感想?

とにかく好きだってことを言う?

ありったけの想いを言葉にしようとした。

が、

ついに推しと対面。ハイタッチからの撮影。

もう限界だった。格好良すぎる。

ついに出た言葉は「ほ、本物だ...」

いや、センスなさすぎかよ。

もっということあっただろ私。

さっきあんなにいろいろ考えただろ。

しかし

「本物やで~」

とゆーちゃむは笑ってくれた。

 

ああああぁぁぁぁ

天使か。優しすぎか。

格好良すぎる。さすがアイドルだ。

 

手から金を出すカオナシの気持ち、超分かる。

暴走するカオナシの気持ち、分かりすぎる。

 

それから、たぶん私は仮面ライダー鎧武のときから好きだとか、

仙台に来てくれて嬉しいとか、

ずんだシェイクはおススメだとか、

そんなことを伝えたような気がする。

 

ほんの短い時間ではあったけれど

眩い笑顔が自分だけに向けられたという事実、

プライスレス。

 

名古屋に住めたらいいのに、と思った時期もあったけど、

きっと心が持たないような気がする。

本当にゆーちゃむは存在して、とっても素敵なアイドルだった。

それは私がこれから生きていくには充分すぎる事実だし、

最高のひとときだった。

同じ次元に生きているのだからもしかしたらまた会いに行けるかもしれない。

 

20年生きてきた中で、一番アイドルを浴びた日の話でした。