今日も1位の占いだけ信じて

141文字目からはこっち。

覇道、咆哮、仁。

舞台「真・三國無双 赤壁の戦い」2/16マチネを観劇してきました。

前作、官渡の戦いよりも色々な意味でパワーアップして、よりゲームの世界と舞台が近づいたような気がします。

とりあえず赤壁の戦いについてざっくり説明すると、超強大な曹操率いる魏を討つべく、孫権率いる呉と劉備率いる蜀が手を組んで、船上で凌ぎを削った戦。
といいつつ、今回の舞台では赤壁の戦いとそこに至るまでの各軍の模様や戦が描かれてました。
HPのキャスト欄を見ても黄蓋がいないので「ほんとに赤壁の戦いを描くんだよね…?」とちょっと心配していたのですが、ちゃんと赤壁の戦いでした。

今回も「私が石油王だったら全通するのに…」と思うほどオープニングから涙が止まりませんでした。ゲームまんまの音楽にのせてオープニング演出されちゃったらもう泣くしか。
各軍の見所としては
まず劉備が軍師として諸葛亮を迎え入れるシーン。劉備関羽張飛の関係性やキャラクターが細かな動きにまでしっかり現れていて、流石だなぁという印象。夏口までの道中、たくさんの民の命を失いながらも進み続けることを受け入れる劉備の表情も泣けますね。
さらに、孫権が父と兄亡きあとの孫呉を背負って立とうとしている姿に号泣。悩んだり、迷ったりしたときには周りにちゃんと頼れるところが彼の良いところなんですよ。官渡の戦いのときに「孫権かわいいなぁ」なんて思ってたんですが、今回はもう親心みたいな気持ち。孫呉佃井皆美さんの孫尚香も可愛くて、アドリブにもしっかり応えてて、もちろんアクションもバッチリで素敵でした。
蜀と呉は、ラストの戦いが終わったあとのシーンでわちゃわちゃしてるのも可愛いポイント。魯粛周倉が武器をトレードしてみたり、孫尚香が夏圏で輪投げをしたり…
そして、谷口賢志さんの曹操。彼を見に行っていると言っても過言ではない節もあるのだけれど、彼の姿が見えた瞬間に空気がピリッとする。そして鬼気迫る表情にまた号泣。さすがは乱世の奸雄。一挙手一投足に圧倒的な強さが滲み出ている。それでいて表情ひとつ変えずに淡々とアドリブも。(谷口さんに関しては純粋に顔が好みなんですけど、役柄ではない一面が垣間見えた瞬間、さらに好きが深まってしまう超ヤバい俳優です)

全体としては、殺陣に次ぐ殺陣、という構成でありながらも、ただのチャンチャンバラバラではなく、高さや奥行きを活かして、各キャラクターの武器や攻撃を"魅せる"殺陣なので、どうあがいても目が2つじゃ足りない。しかも、諸葛亮や満寵の遠距離攻撃が"見える"のも激熱。演義とかではなくゲームを原作にするからには、そういう部分もポイントになってくると思ってたんですが、キャストとアンサンブルの皆さんのリアクションの素晴らしさもあって、見えます。「無双乱舞デターーーーー」って感じです。切って、切られて、弓を引いて、舞台装置をぐるぐる動かすアンサンブルさんの力も大きい。

クライマックスの曹操孫権劉備が剣を交えるシーンは、己の野望へ向かう覇道と、若き虎の咆哮と、民を守りたい仁の心が熱くぶつかって、火花を散らしてます。火計による炎と火の粉の演出がここで最高潮に活きてくるところが本当に最高です。

三國無双と出会って15年。一騎当千への道はまだまだ続くらしい。